市毛譜庫に関するご案内

​2022.08.17

管理を受託した市毛譜庫のうち山崎譜庫(原本)について目録を公開しました。

所蔵譜目録のページからどうぞ。

​※山崎譜庫は1923年大森マンドリンオーケストラ(1923-25年は「イル・ジオルノ・アルモニオーソ」名)を立ち上げ、1941年まで活動した山崎潤三が遺した楽譜、資料類からなっています。楽団のメンバーには日本の打楽器奏者の草分けとしてN響で活躍し、専門書も著している網代圭輔や、後に東北帝大の教授となった工学博士の大日方一司等が名を連ねています。取り上げている作品も旧O.S.T に通じるオリジナル作品の他、彼ら自身の若書きの作品も演奏されている事が興味深いところです。

山崎譜庫は1992年5月に同氏及び家族の意向により、東京マンドール会長の伊勢芳郎氏に寄贈され、市毛氏がその整理を担当した旨が JMU本部会報1992年No.118に掲載されています。但し約500点とされるそれらのうちの一部は残念な事に、民音から搬出する時点で既に「該当なし」とされ、所在が確認出来ませんでした。

演奏に使用されたスコアの多くが手書きパート譜と共に保存されていますが、比留間譜庫同様、酸化が進行しており、当法人では酸化防止の措置を講じて閉架での保管を行なう予定です。また本目録は市毛氏の功績を広く公開する事を目的として作成しており、現物が確認出来なかったもの以外、市毛氏作成の「山崎譜庫目録(1992)」の記載内容に準じています。

研究目的等で閲覧をご希望される方は日本マンドリン連盟様にお問い合わせください。また損耗が進んだものや著作権の関係で複写が出来かねるものも多数ある事をご承知おきください。

​2022.07.13

管理を受託した市毛譜庫のうち比留間譜庫(原本)について目録を公開しました。

所蔵譜目録のページからどうぞ。

​※比留間譜庫は比留間賢八、きぬ子両氏が活躍された時代に収集・使用して大切に保管されていた貴重な楽譜及び資料類です。1900年に賢八氏がベルリン滞在中に購入し、直筆で来歴を記入した独奏譜、師であったA.コロナーティのサインの入った独奏譜、帰国後にイタリア等から取り寄せ、丁寧に写譜し使用した合奏譜、きぬ子氏が戦前から戦後にかけて親交のあった藤山一郎をはじめとして、田中常彦、池ケ谷一郎、伊藤翁助、鈴木静一各氏らの手による各種手写譜等合計約1,000点が含まれています。

本譜庫の楽譜は前述の通り実際の演奏に度々使用されたと考えられ、酸化劣化が進行しており、当法人では今後公共図書館における古書に準じた慎重な取り扱いを進める予定です。

また本目録は市毛氏の功績を広く公開する事を目的として作成しており「比留間譜庫目録 日本マンドリン資料室謹製(2003)」の記載内容に準じています。

なお本譜庫は上記の通り損耗の度合いが激しいものが多数含まれ、これ以上の劣化を防ぐため閉架扱いとしますので、研究目的等で閲覧をご希望される方は日本マンドリン連盟様にお問い合わせください。損耗が進んだものや著作権の関係で複写が出来かねるものも多数ある事をご承知おきください。

​2022.05.17

管理を受託した市毛譜庫のうち武井音楽文庫(複写)について目録を公開しました。

所蔵譜目録のページからどうぞ。

​※武井音楽文庫は武井守成男爵が生前に収集されたマンドリンとギター関係の楽譜、教則本、雑誌、図書類を指します。武井氏がタイプライターで一曲ずつ打ち込んだ「武井音楽文庫目録 正本」に掲載されたもののうちマンドリン関係のもの約900曲と、目録とは別に保管されていたもの約2,100曲が残されています。(今回受託された全点のうち国立音楽大学図書館寄贈目録掲載の中の一部の雑誌については所在が確認出来ていません)

​武井音楽文庫は1959年に元JMU副会長の杉田村雄氏と同氏義弟河合博氏が武井氏の奥様から譲り受け、1990年両家より”厳重に管理の上、マンドリン界のため有効に活用し、将来永久保存する措置を講じる”事を条件として市毛利喜夫氏が受贈されたものです。原本は国立音楽大学図書館に保管されていますが一般の方が見る事は出来ておりません。

市毛譜庫にはそれらの複写されたものを工藤哲郎氏が丁寧に仕分けされ、目録掲載譜、雑誌別、種類別にファイリングされて収蔵されております。複写ではありますが総じてコンディションもよく、武井守成が先の大戦の空襲や大型台風から命懸けで守り抜いた遺産を知ることが出来ます。(雑誌類は市毛氏がその後欠号を他の方から譲り受け補充し、同一ファイリングされたものが数多くありますが、それらは今回の目録からは除外し、今後市毛譜庫目録を再構築する中で各刊行誌別にご紹介してまいります)

この度、特定非営利活動法人プレクトラム音楽研究会は一般社団法人日本マンドリン連盟(以下JMU)様からの委託により「市毛譜庫」の整理所蔵等管理を行う事となりました。

「市毛譜庫」は元日本マンドリン連盟副会長でおられた故市毛利喜夫氏(1918~2008)が生涯をかけて収集した日本のみならずイタリア、ドイツ等の欧米諸国を含む世界中のマンドリン関連楽譜及び文献、関連資料で「武井音楽文庫(複写)」「比留間文庫」「山崎譜庫」等を含み、総点数15,000点と言われている世界的にも貴重なマンドリン関連の文化遺産です。故人はこれらを広く愛好家に公開し、活用いただく事を望んでおられたとお聞きしております。

また「市毛譜庫」は研究家である工藤哲郎氏の長年に渡る血の滲むような尽力により整理されたものでもあります。

当法人はJMU様と整理保管に関する覚書を締結し、これらの資料を順次整理、公開を行ってまいる所存です。しかしながらその点数が膨大で総重量約2トンに及ぶ事から、これらの全容を把握した上で種類別に分類を行い、優先順位を設けた上でその整理状況をJMU様と情報共有を行いながら順次慎重に進めていく事としております。

「市毛譜庫」の詳細及び公開等の詳細については随時こちらのページからご案内させていただきます。

​2022.03.22