帰山栄治氏マンドリン作品頒布
この度当法人は故帰山栄治氏の著作権承継者(現著作権者)様と覚書を締結し、著作権者の委託を請け、帰山氏が作編曲された楽譜(「帰山譜庫」と称す)の頒布代行を行う事となりました。
お申し込みに関しては下記留意事項をご確認の上、頒布申込書をご記入いただき、当法人のメールアドレスあてにお送りください。楽譜についてはPDF形式で納品を行います。(製品の性質上返品は出来ません)
演奏検討の為、閲覧をご希望の方は予約、来館の上館内にてご覧ください。
なお、演奏にあたりましては著作権の取り扱いについて適切に行なっていただくようお願いいたします。
帰山栄治氏プロフィール
1943年福井県大野市に生まれ、1962年名古屋大学文学部入部と同時にギターマンドリンクラブに入部、一年後指揮者となった。その後中田直宏氏に作曲を学び、クラブ内外で編曲を含め多くの作品を発表してきた。またチルコロ・マンドリニスティコ・ナゴヤをはじめとして、大学・社会人のマンドリン団体を数多く指導してきた経験を持ち、 日本マンドリン連盟中部支部理事を長くつとめた。
作品は多岐に渡り、マンドリン合奏曲以外にも吹奏楽曲、邦楽曲、合唱曲、劇音楽、舞踊音楽など多くの作曲、編曲活動に携わっている。1981年名古屋市芸術奨励賞授賞。1984年及び1988年、名古屋マンドリン合奏団と共に団長兼指揮者としてソ連(当時)公演。同合奏団の1992年の中国公演と1996年のオーストラリア公演に音楽監督兼指揮者として参加。1997-2004年、マンドリン合奏トレーニングのためのEnsemble ESCHUEを主宰指導。2004年に「カエリヤマファイナルコンサート」を開催。
マンドリン作品においては初期の挑戦的な作品や西洋音楽の模倣などを皮切りに、1970年代中期からは独特な和声感と撥弦楽器の構造的特性やマンドリン属が持つ金属打楽器的な要素を活かし、更にそれらを集団と捉える独自の音響設計的作風を確立した。二度の時代、四度の時代と自ら語ったように年代ごとの作品群には一定の志向が伺える。
特に初期の作品の根底には常に=現代社会の人間疎外の憂鬱の中で『人間の持つ宿命的な寂しさ』をしっかり見つめ、いかにして人間らしく生き抜くか=という音楽と人生の命題を宿し、作品に厳しさと温かさを与えて多くの若者たちを中心に支持された。
80年代にはいくつかの実験的な作品を経て、侘(わび)寂(さび)に通ずる静謐の中に心理的描写を埋め込むような諦観とも言える美しさが独自の精神世界を産み、作風はギターを中心に据えるオーケストレーションなどが一層際立った。邦楽器との共演等独特の作品群が生まれたのは80年代後半の事である。
作曲家として生きた60年近い人生を通じて、ライフワークのように書き綴られてきた<Ouverture Historique>の世界は氏の円熟に併せ、またその折々の時代を映して作品群のマイルストーンとなった。
1990年代以降は「若いころのみずみずしい感受性を取り戻したい。現代に生きる人間のひとりとして、素直に、肩の力を抜いて、音楽的感情を、人間の感情を表現していきたい」と語っている。晩年は生まれ故郷である越前大野の原風景を描くなど心象的な作風に立ち返っていった。
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